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コラーゲン合成作用 ( 1 )

 

年齢を重ねると、真皮のコラーゲンの量が減ります。コラーゲン繊維を網状に張り巡らせることで皮膚の弾力を保っているので、コラーゲンの量が減れば弾力はなくなり、たるみやシワの原因になります。また、コラーゲン繊維が傷ついて、切れ切れになると、やはり表皮を支えきれずに基底膜がたわんでシワができます。

コラーゲンはたんぱく質の一種。人体のコラーゲンは、30種類以上もあるといわれ、それぞれⅠ型、Ⅱ型と数字がつけられています。皮膚、とくに基底膜に関係するのはⅣ型とⅦ型のコラーゲンで、これらが基底膜の骨格となり、表皮と真皮のコミュニケーションを安定させています。

真皮では、コラーゲンが合成と分解をくりかえしながら入れ替わり、つねに新しいコラーゲンが表皮を支えています。そして、コラーゲン分解をおこなうのが、コラゲナーゼ(コラーゲン分解酵素)です。コラーゲンは3本の繊維からなる三重らせん構造で、ふつうのたんぱく質分解酵素では壊せません。しかし、コラゲナーゼはこの3本をいっぺんに切ってしまいます。

コラーゲンは化粧品にもよく入れられますが、これは保湿効果を狙ったものです。コラーゲン分子は水をたくさん吸着できる性質・形状をしています。そして、コラーゲンの分子量は30万と大きいので、皮膚のバリアを突破して真皮まで浸透させるのは、まず不可能。化粧品の成分で入れたコラーゲンが、そのまま体内のコラーゲンとして働くことはないですし、飲料として摂取しても体内でアミノ酸に分解されるため期待する効果は得られないでしょう。したがって、化粧品でコラーゲンに働きかける場合は、その合成を促進する成分を配合していないと意味はないのです。

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